こんにちは。
あずきです。
◎店舗を出店したいけど、どのエリアが良いのかわからない
◎いい物件を見つけたけど、自社の商圏エリアとしてマッチングしているのかわからない
実店舗を出店しようとする際は、より正確な商圏データを誰もが手に入れたいところかと思います。
そこでそんなお悩み、携帯電話にを利用した「人流データ」で解決できる可能性があります!
本日は本業にてマーケティング部に所属し、副業にてWEBマーケティングを学んでいる私が最近気になりました、「人流データ」についてご紹介させていただきます。
◎人流データについて
◎人流データを出店計画時に生かす方法
◎人流データをあなたの仕事に生かせる可能性
人流データって何?
「人流データ」とは、特定の時間内に特定の場所から別の場所に移動した人口の統計データの事です。
分かりやすく伝えますと
「人の流れを可視化する」
ということです。
そしてデータの取得には、携帯電話やカーナビゲーションシステムが使用されています。
例えば、株式会社NTTドコモが提供している「モバイル空間統計」では、ドコモの携帯電話ネットワークのしくみを使用しており、1時間ごとの人口を24時間365日把握することが出来ます。
「国内8700万台」(2023年3月調べ)というドコモの携帯電話台数から人口を統計しており、公式ページには下記のように記されています。
携帯電話ネットワークは電話やメールなどをいつでもどこでもご利用いただけるように、各基地局のエリアごとに所在する携帯電話を周期的に把握しています。この仕組みを利用して携帯電話の台数を集計し、地域ごとにドコモの普及率を加味することで人口を推計することができます。これがモバイル空間統計です。
人流データを取り入れるメリットは?
人の流れが見えるようになる「人流データ」を利用するとどんなことが出来るようになるのでしょうか?
クロスロケーションズ株式会社(東京都渋谷区)の「人流アナリティクス」という人流分析サービスを例にお伝えしていきます。
①その場所の来訪人数がわかる
クロスロケーションズ株式会社の「人流アナリティクス」分析結果より
上の画像は「沖縄県那覇市の国際通り」の人流分析データとなり、各日どれだけの人が国際通りに来訪したかというデータとなります。
新規出店を検討する際は、「実際に人の流れがどの位あるのか」というのはとても重要となります。
こちらのグラフからは、水曜日と日曜日になると来訪人数が下がっているのがわかりますね。
このような来訪人数が低い曜日でも、商圏として必要な数があるかどうかを確認が出来るとリスクを避けることが出来るのではないでしょうか。
また来訪人数の少ない曜日が分かるというのは、店舗の定休日を作る際にも役立ちますね。
②男女別や年代別の比率がわかる
クロスロケーションズ株式会社の「人流アナリティクス」分析結果より
上の画像も「沖縄県那覇市の国際通り」の分析データとなります。
若い世代が多いのか、中高年が多いのか、高齢者が多いのか、男性が多いのか、女性が多いのか、出店する店舗のターゲット層に合っているのかどうかを事前に把握することもとても重要なポイントです。
このような通行量や男女比などのデータは、これまで「通行量調査」として、現地にて人の手によって行われていたため、大きなコストがかかったり、調査結果と実情に相違が出ることもありましたが、そんな課題を解決できるのが、「人流データ」となります。
③いつ来ているのかが分かる
来訪人数をもっと細かく分析し、1日のうちの何時にその場所を訪れているのかが分かります。
クロスロケーションズ株式会社の「人流アナリティクス」分析結果より
引き続き「沖縄県那覇市の国際通り」のデータを見ていきます。このグラフは直近30日間における、時間ごとの来訪人数の合計数となります。
朝8時に訪れる人が多いのは、朝食で市場に訪れているのではと推測されます。
また、日中の来訪人数は大きく増えることなく、夕食時にまた来訪人数が増えていることから、国際通りでランチをする方は少ないことが推測されますね。
飲食店や小売店であれば、来訪人数の多い時間帯を営業時間とすれば、無駄のない運営が可能となります。
④比較ができる
出店エリアを選ぶ際にエリア同士の比較をしたい場合もあるかと思います。
クロスロケーションズ株式会社の「人流アナリティクス」分析結果より
上の画像は渋谷と新宿の日ごとの来訪人数の分析データとなります。
クロスロケーションズ株式会社の「人流アナリティクス」分析結果より
こちらの画像は渋谷と新宿の男女比と年代別の比較データとなります。
渋谷と新宿の来訪人数に大きな開きがあったのには驚きました。
来訪人数の差はありますが、折れ線グラフの形は両都市とも同じ形で、男女比や年代別の比較も似ていることから、渋谷も新宿も大変似た都市であるということがわかりますね。
このようにエリアの比較をすることで、よりターゲット層とのマッチング率の高いエリアに出店することが可能となります。
その他の活用方法
人流データは新規店舗の出店時以外でも活用方法がありますので、ご紹介していきます。
①イベント会場での集計ができる
スポーツ観戦や音楽ライブなどでは、ファンクラブの会員であれば、性別や年代などの集計はとれますが、会員でない来訪者のデータはなかなか収集できません。
人流データを使用することにより、会員以外の来訪者のデータも簡単に取得することができれば、次回のイベント開催時のマーケティングに役立てることとなります。
②競合の調査ができる
競合店にどの世代のお客様が何人くらい来ているのか、またよく来店する時間帯は決まっているのかなど、競合他社の調査も行えることとなります。
裏を返せば、あなたの店舗についても競合他社に知られてしまう可能性もございますが……。
最後に
いかがでしたでしょうか?
データを取得するのに1つ、個人情報がどこまで取得されてしまうのかが気になる方もいらっしゃるかと思います。
今回分析データを参照させていただいた「クロスロケーションズ株式会社」の公式サイトには下記のように記されております。
Q:個人情報を扱っていますか?
A:当社が扱っている位置情報データは、緯度/経度、時間、広告識別子の3種類です。提供されるデータは、ユーザーから個人情報を紐づけない形で分析利用を目的に第三者利用について許諾を得たデータのみを利用しています。電話番号や住所など個人を特定する情報の取得ならびに保有をしていません。データはすべて傾向値として加工し、個人と紐づかない状態で製品に利用しています。また、データ提供元あるいは弊社にオプトアウトの依頼があった場合、データを削除する体制となっています。
※詳しくはX-Locationsのプライバシーポリシーをご確認ください。
https://www.x-locations.com/privacy-policy/
情報の取得時には匿名のIDとなっており、個人の情報は特定できないようになっているようです。
人流データを活用することにより、新規出店の商圏マーケティングがとても簡単に得られることとなりますので、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
あなたの明日が明るくなるよう少しでもお手伝い出来たら幸いです。
ご拝読ありがとうございました。
またお会いしましょう。
あずき🫘