こんにちは。
あずきです。
◎クリック率が悪い
◎コンバージョン率が悪い
◎配信エリアが合っているのかわからない
バナーやLPなどのクリエイティブを修正したり、ABテストを行ってみたりしてるけど、もっと広告配信の効率を上げたい!
こんなふうに思われたことはありませんでしょうか?
本日はインスタ広告の配信効率を上げるためのツールとして、「人流データ」をご紹介させていただきます。
前回記事でも新規店舗出店時に「人流データ」の活用をおすすめさせていただきましたので、興味のある方はこちらもご確認ください。
人流データの活用法を知り、インスタ広告の配信エリアを簡単に絞れるようになる
人流データとは
人流データとは、人がいつどこに何人いるのか、どのように移動しているかを示すデータです。
簡単に言うと「人の動きを可視化できる」データとなります。
人流データが着目され始めたのは?
着目されるきっかけとなったのは「新型コロナウィルス」でした。
2020年の春、新型コロナウィルスの流行に伴い緊急事態宣言が発令されたことは、まだ記憶に新しいかと思います。
その際人の流れや、どれだけの人がどんな場所に滞在しているのか、というレポートが様々な企業から発表され注目をされるようになりました。
これが人流データです。
㈱NTTドコモでは、2010年から人流データの研究を始め、3年後の2013年には実用に踏み切っており、データの収集や活用自体は2020年以前から行われていましたが、多くの人に着目されるようになったきっかけが、新型コロナウィルスということですね。
データはどうやって取得してるの?
では、これらのデータはどのように取得されているのでしょうか?
◎スマートフォンの位置情報データ
これはスマートフォンのGPSを利用したものとなります。
スマホアプリを利用時に、位置データの情報取得の許可を求められた経験はありませんか?それらの位置データを利用しているスマホアプリによってデータ収集が行われています。
GPSで取得しているため位置の誤差は少なく計測出来ますが、位置データの提供を「ON」としている人のみ計測可能となるためデータの偏りが懸念されている取得方法となります。
ネットリテラシーが高い若者は、位置情報の計測の許可をしない人が多いため、計測データに40~50代の割合が多く反映されてしまうこともあるようです。
また地下などGPSのデータが取得できないところもあります。
◎携帯電話の基地局を利用
携帯電話の基地局を利用してデータ収集が行われています。
携帯電話の電源さえ入っていれば常に基地局と繋がっているため、連続的なデータを多くの人から収集することが可能となっています。
GPSと違いアプリでの許可も不要なためデータの母数としては期待できる収集方法ですが、GPSと比べると位置情報のデータが荒いものとなってしまうのが難点となっています。
◎Wi-Fi接続データ
カフェや空港、ショッピングセンター、駅など街中にあるWi-Fiスポットの接続情報をもとに、データの収集が行われています。
無料Wi-Fiにアクセスする際に、アンケートとして年代や性別などの取得が行われることもあり、これらの属性も個人が特定できない形に加工されデータとして集計されています。
アクセスした数での統計となるので、母数そのものがデータとして少ないことや、1人の人がスマホやPCなど複数でアクセスした場合の誤差などが懸念点となります。
◎その他の取得方法
その他、カーナビゲーションによるGPSの取得や、ビーコンというBluetoothを活用して位置情報を取得する機器、また駅やバスの乗降時に使用されたICカードの履歴によるデータの取得などさまざまな方面からデータ取得が行われています。
このように様々なデータ取得方法がありますが、それぞれにメリットデメリットがあります。
その為どんなデータを取得したいのかという目的によって、取得データを選別したり、いくつかのデータを組合わせたりと、データの整合性を高めていく必要があるかと思います。
人流データでインスタ広告の成果を上げる
人流データで解析できるものは様々ありますが、今回はインスタ広告の配信において人流データをどう活用していけるかをご紹介していきます。
お客様はどこから来ているのかを知る
人流データでは、あなたのお店(建物)に訪れたお客様(人)の居住地を把握することが出来ます。
ここでは、クロスロケーションズ株式会社(東京都渋谷区)の「人流アナリティクス」という人流分析サービスを例にしてお伝えしていきます。
画像データ:クロスロケーションズ株式会社(東京都渋谷区)の「人流アナリティクス」
上の画像は「①恵比寿ガーデンプレイス」に「②2022年10月1日~2022年10月31日」までの間に「③5分以上滞在した人」でデータ集計を取得しています。
右側の④の部分が対象者の居住地となり、その情報が中央の地図上にヒートマップとして表示されています。
このように実際のお客様の居住区が分かると、「どのエリアに広告を打つべきか」「どのエリアに力を注ぐべきなのか」というのが判明します。
お客様の居住地が離れている場合
広告の配信時は、お店を中心に半径5キロや10キロで広告の配信を行うことが多いかと思いますが、調べてみると、お店から10キロ以上離れた主要駅からの来店が多かったりすることもあります。
地図画像:クロスロケーションズ株式会社(東京都渋谷区)の「人流アナリティクス」
上の地図画像は大阪の「あべのハルカス」に来訪された方の居住地ヒートマップとなります。
あべのハルカスからおおよそ半径3キロ以内の居住者の方が多いようですが、10キロ離れた大阪の北区辺り(青丸で囲った部分)で、また地図が赤くなっているのが確認できますね。
この場合、何か催事などを行う際の広告配信を、あべのハルカスから半径3キロや5キロ以内と設定してしまうと、北区辺りの有力な顧客層を取り逃がしてしまうこととなります。
だからといって配信エリアを大きく広げてしまうと、見込みの少ない人にも広告が配信されることとなり、効率が悪くなってしまいます。
このような時は配信エリアの円の数を増やしていきましょう。
ヒートマップで赤く塗りつぶされている部分を中心に、配信エリアの小さな円を作り広告を配信することによって、来店の可能性の高い人に広告を届けることが出来るようになります。
今回のあべのハルカスですと、地図画像の赤い円と青い円で広告配信をすると良いでしょう。
競合店舗の情報から特定する
人流データを利用して、自店だけでなく競合店舗に来店しているお客様の情報も分析することをおすすめいたします。
近隣の競合店舗のデータからも配信エリアの絞り込みが可能となったり、性別や年齢層をあなたの店舗の顧客層と比べることにより、新たな発見があるかもしれません。
また新規に出店する際も、成功している競合店舗のデータを把握することにより、効率よく広告配信を行うことが可能となりますね。
あなたのお店に顧客リストはありますか?
会員として登録のあるお客様でしたら、居住地を把握することは可能かと思いますが、会員でない方の居住地は分からないため、広告の配信エリアを絞り込んでいくのは難しい作業となります。
あなたの店舗に訪れているお客様の居住地が分かれば、配信エリアの無駄をなくすことが出来、また競合店舗のデータから、より有力なお客様に来店していただけるようになれば、売上にも直結してくることかと思います。
人流データはどこで手に入る?
では、人流データを提供している企業をいくつかご紹介いたします。
株式会社NTTドコモ:モバイル空間統計
㈱NTTドコモが提供している「モバイル空間統計」は、国内に8700万台あるドコモの携帯電話保有数(2022年3月調べ)をもとに、ドコモの携帯電話の基地局を利用してデータを収集しています。
また、ドコモユーザーへのアンケート調査結果を掛け合わせることにより、抽出された顧客の興味関心のある事や、勤務率、年収についても取得が可能となっています。
クロスロケーションズ株式会社:人流アナリティクス
クロスロケーションズ株式会社が提供している「人流アナリティクス」は、GPSにて収集したデータとなっています。
月額の費用が11,000円から始められることや、無料でサイトをお試しできるサービスの用意もあります。
KDDIとSoftBank
技研商事インターナショナル株式会社からは「KDDI Location Anaiyzer」というauの携帯電話の基地局を利用したデータを。
ソフトバンク株式会社からは「全国うごき統計」というSoftBankの携帯電話基地局を利用したデータをそれぞれ提供しています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
人流データを用いることにより、インスタ広告の配信エリアに無駄をなくすことができ、またあなたの提供する製品やサービスに対する欲求が、より深い方の来店が見込める可能性があります。
そしてインスタ広告の配信だけでなく、チラシのポスティングエリアとしても同様に配布エリアを定めることが可能となりますね。
あなたの明日が明るくなるよう少しでもお手伝い出来たら幸いです。
ご拝読ありがとうございました。
またお会いしましょう。
あずき🫘